投与に関する注意 その他の注意
その他の注意
- 下記の事項に該当する場合には、副作用が強く発現する可能性、十分な治療期間が確保できない可能性がありますので、症例選択は慎重に行ってください。
1) 全身倦怠感、全身状態不良の患者(PS 3〜4)
2) 主要臓器機能が十分保たれていない患者
3) 重篤な合併症(例えばDIC、多臓器不全、癌性腹膜炎、イレウス等)を有する患者
1 臨床使用に基づく情報
1.1 本剤を投与した患者に、急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告がある。
1.2 フルオロウラシルの異化代謝酵素であるジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ(DPD)欠損等の患者がごくまれに存在し、このような患者にフルオロウラシル系薬剤を投与した場合、投与初期に重篤な副作用(口内炎、下痢、血液障害、神経障害等)が発現するとの報告がある。
1.3 本剤との因果関係は不明であるが、脳梗塞がみられたとの報告がある。
2 非臨床試験に基づく情報
2.1 オテラシルカリウムは過酸状態で分解されやすく(イヌ)、オテラシルカリウムの配合量が少ない場合に消化器毒性軽減効果が減弱する(ラット)ことから、高度の胃内pH低下により下痢が発現しやすくなる可能性が報告されている。
2.2 イヌに反復投与した場合に眼球結膜・強膜の色素沈着、角膜の白濁が起こることが報告されている。