治療スケジュールと注意事項
本剤を含むがん化学療法については、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施してください。
適応患者の選択にあたっては各併用薬剤の電子添文を参照し、十分注意して投与を行ってください。
警告
- 1.1 本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 1.2 本剤は従来の経口フルオロウラシル系薬剤とは投与制限毒性(Dose Limiting Toxicity、DLT)が骨髄抑制という点で異なり、特に臨床検査値に十分注意する必要がある。頻回に臨床検査を実施すること。[7.2、8.1、8.4、9.1.1、11.1.1参照]
- 1.3 劇症肝炎等の重篤な肝障害が起こることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、肝障害の早期発見に努めること。肝障害の前兆又は自覚症状と考えられる食欲不振を伴う倦怠感等の発現に十分に注意し、黄疸(眼球黄染)があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[7.2、8.4、11.1.3参照]
- 1.4 他のフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、これらの薬剤との併用療法(ホリナート・テガフール・ウラシル療法等)、あるいは抗真菌剤フルシトシンとの併用により、重篤な血液障害等の副作用が発現するおそれがあるので、併用を行わないこと。[2.5、2.6、10.1、16.7参照]
禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増強するおそれがある。]
- 2.3 重篤な腎障害のある患者[フルオロウラシルの異化代謝酵素阻害剤ギメラシルの腎排泄が著しく低下し、血中フルオロウラシル濃度が上昇し、骨髄抑制等の副作用が強くあらわれるおそれがある。][9.2.1、16.6.1参照]
- 2.4 重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。][9.3.1参照]
- 2.5 他のフッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤(これらの薬剤との併用療法を含む)を投与中の患者[1.4、10.1、16.7参照]
- 2.6 フルシトシンを投与中の患者[1.4、10.1、16.7参照]
- 2.7 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
「警告、禁忌を含む注意事項等情報」等は電子添文をご参照ください。